香道ワークショップが開催されました

現代教養学科日本専攻主催の「日本を感じる!ワークショップ “香道体験”」が1月15日(火)18時10分より、小畑洋子先生(御家流香道師範、実践女子大学短期大学部講師)のご指導のもと開催され、学生9名と教職員2名が参加しました。

茶道・華道と並ぶ日本の三芸道の一つであり、とりわけ日本の古典文学を学ぶ学生からの関心が高い香道ですが、普段なかなかふれる機会がありません。公益財団法人お香の会の評議員でいらっしゃる小畑先生にご協力をいただき、昨年度に引き続いて2回目の香道ワークショップを開催できる運びとなりました。

香道では香りをかぐことを「聞く」という言葉で表現します。6世紀末、仏教文化とともに日本に入ってきた香りの文化は、平安時代には貴族のあいだで広まり、室町時代に香道として完成し、日本独自の芸道として発展しました。香道で使用する香木は、東南アジアの限られた地域でしか採ることのできない貴重なもので、国宝である蘭奢待(らんじゃたい)を時の権力者たちが門香したり削り取ったこと、戦国時代には香木をめぐり戦いがおこったこと、現在はワシントン条約で取引に制限があることなど、先生のお話に歴史的・社会的にも興味が広がります。

今回のワークショップでは、お正月のおめでたい席にちなんで「鶴亀香」を体験しました。鶴亀香は組香のひとつで、香りをあてる遊びです。まず試香として鶴・亀の香を聞き、記憶します。本香前段では鶴・亀に加えて松の香を、後段では松に加えて竹の香を、合計5回ランダムにたいて、それらの順番をあてます。香元のかたの美しいお点前でお香がたかれ、正客から次客へと順に香炉が送られます。参加者たちは心をしずめて聞き、その印象を「甘い香り」「お線香のよう」などと書きとめ、各自の記紙に解答を記入します。結果、3名が「皆」、全問正解でした。正解できなかった学生ははじめ残念そうな様子でしたが、正解することよりも香りを楽しむことが大事で、良い香りは心身を研ぎ澄ませてくれることを先生はご教授くださいました。香りを聞くときには「かたよらない こだわらない とらわれない」ように、先生方も日々研鑽なさっているそうです。そして経験が大切なのでこれからも体験を重ねてほしいとアドヴァイスくださりました。現在流行のAIにも、香りを聞き分けることはまだできないそうで、人間の感覚は精細にできているのだと皆で驚きました。

質問コーナーでは、源氏物語にでてくる薫物(たきもの)はどのようなものか、香りを覚えるコツについてなどの質問があがり、わかりやすくご教示いただきました。最後に、折り紙で包んだ可愛いお香をお土産にいただき、参加者の心のなかにも良い香りが満ち満ちて、和やかに会を閉じました。

参加者からは「授業で香道について勉強したので、体験できて良かった」「とても良い香りがして、心がリラックスできた」「香道は日本独自の文化で興味が広がった」「正解を発表する時に緊張した」「香のお道具が美しかった」などといった感想が寄せられました。

今年度のワークショップは、これで終了となります。ご指導くださった先生方、参加学生、このニュースをご覧くださった方々、皆様に感謝申し上げます。

2019.02.05